アジア・ジュニア選手権優勝、世界ジュニア選手権3位
今回、アジア・ジュニア選手権で優勝、そして世界ジュニア選手権で3位を獲得したお話を聞かせていただきたいのですが、まずは、どのような経緯で出場出来るのでしょうか。
4月に行なわれたJOC(ジュニアオリンピックカップ)で、優勝した選手が世界ジュニア選手権に出場する資格が得られ、準優勝した選手がアジア・ジュニア選手権に出場する資格を得る事になるのですが、彼女の階級(67キロ級)では、1位と2位の実力差がかなりありましたので、今回は飯島が両方の大会に出場するという事になりました。
JOC(ジュニアオリンピックカップ)には、何才から何才までの選手が出場できるのですか。
20才以下の選手に出場資格があります。その下のクラスには、「カデット」というクラスがあるのですが、それは、中学3年生から高校2年生までとなっています。
20才以下というと大学生も含まれると思うのですが、現在17才の飯島さんですが、そのクラスでの成績は?
67キロ級の20才までのクラスでは、彼女が一番強いですね。
今回のアジア・ジュニアでも優勝ですが、やはり圧倒的だったのでしょうか。
飯島はアジア・カデットでも優勝していたので、アジア・ジュニアでもいけるとは思っていたのですが、一回戦で対戦する事になったモンゴルの選手が強敵だったんです。その選手は去年のアジア・ジュニアのチャンピオンだったので、私は試合前にその選手が強いという事を秘密にしていました(笑)。でもいざ試合が始まると、すぐにフォール勝ちしたんです。その後は順調に勝ち上がって優勝しました。
世界ジュニア選手権でも3位を獲得されましたが・・・
2回戦目であたったアメリカの選手に負けてしまい敗者復活にまわったのですが、順当に勝ちあがり、3位決定戦では圧勝し、銅メダルを獲得したという形になりました。その時に準優勝した選手は、彼女がアジア・ジュニアで勝ったモンゴルの選手でした。
飯島さんの強さの秘訣とはいったい?
メダルを持って帰りたいという気持ちが、誰よりも強いのだと思います。
未来派girl 飯島千晶
飯島選手は67キロ級ですよね。オリンピックでは4階級ですので、どの階級であわせる事になるのでしょうか。
67キロ級は無いので、63キロか72キロになるんです。まだまだこれからなのですが、もっと力をつけさせて、浜口京子選手のいる72キロ級で戦わせたいと思っています。
HERO INTERVIEW では今までにいろいろな部活を取材してきました。その中でも、飯島選手が一番オリンピックに近いと感じるのですが。
今回のアジア・ジュニアに選出された8名の選手のうち5名は高校生でした。大会の結果は、金メダルが2個、銅メダルが3個でした。そして団体でもロシアについで2位になりました。去年は銀メダルが1つに終わったので、それを考えると今回はなかなかの成績が残せたのではないかと思います。ですから、今回のメンバーはロンドンやその次のオリンピックにおいて、女子レスリング日本代表として期待の出来るメンバーだと思います。
将来のオリンピック金メダリストとして、飯島選手への期待は大きいと思うのですが。
そうなってくれると嬉しいのですが、飯島の場合は、67キロというオリンピックでは無い階級ですので、どちらを選択するか今が起点だと思うんです。減量するのか。それともパワーアップしていくのか。
まだ身長は伸び続けているんですか?
168センチなんですが、中学生の時に身長は止まりました。体重は高校に入学時は60キロだったんですが、今は68キロです。
68キロ級というと普段73キロ位の体重の選手が試合前に5キロほどしぼって出てくるという感じなので、飯島の場合は、まだまだ小さいという感じです。
ちなみにレスリングはいつからやっているんですか。
幼稚園の時に始めました。でも小学校6年生で一度辞めて、中学ではバドミントンをやっていました(笑)。しかし、道具を使うスポーツは向いていないことがわかり、再びレスリングに戻ってきました。
今、憧れている選手、もしくは目指している選手は誰ですか?
浜口京子選手です。試合では強く、普段は優しい先輩なので、そんな選手になりたいです。
飯島は、学校の勉強でも学年1位なので立派だと思います。そして私がこの学校でレスリングを指導して、初めて世界でメダルを獲得した選手でもあります。
今後の目標をお願いします。
まず来年の目標として、世界ジュニアで優勝する事と、将来オリンピックに出場するのが目標です。