いつまでもベストコンディションで
ボクシングを始めたきっかけはお父様の影響との事ですが。
はい。父も選手として練習をしていて、そこのジムで一緒に練習をし始めたのがきっかけです。
ボクシングのどんなところにはまったんですか。
始めた頃はまったく楽しくなかったんですけど、間近で父 のがんばる姿を見せられていたので、自分もがんばろうという気持ちで続けていました。そして小6のときに初めて試合に出場 し勝つ喜びを味わったり、試合で生まれた課題を練習で取り組 み次の試合に活かしていく中で、段々とはまっていきました。
試合とスパーリングとでは高揚感の違いはあるんですか。
自分が子どもの頃はキッズのボクシング人口が少なく、弟としかスパーリングをしていなかったので、試合で弟以外の選手と対戦するだけで新鮮さがあり楽しかったです。
中高生時代の思い出というと。
高校1年生で出場したインターハイです。自信はあったのですが、初めての全国大会ということもあり、不安も多少あった中で優勝できたことは嬉しかったです。
高1でいきなり三冠に輝きましたが、敵なしでしたか。
インターハイの後に、国体、選抜と全国大会があるのですが、国体と選抜では一階級上で出場したので選手層もガラッと変わり、そこでも優勝できたことが自信につながりました。
ちなみに練習での特別な思い出はありますか。
高1のときに父がジムを経営し始めたので、そこで同年代の選手たちと一緒に練習をして、みんなで大会に出場することにワクワクしていました。
中高生の頃は色々なことに興味がわく多感な時期ですが。
高1で彼女ができ一緒に遊びたい、でも練習しないとという葛藤の中で、時々仮病で休んだりしていました(笑)。でも彼女は練習をサボることに対してとても心配をしてくれて。
その彼女がいまの奥様ですよね。どんなところを好きになって付き合い始めたんですか。
入学して初めて会った時からお互いいいなって。それから自然な感じで付き合い始めて、今は妻としてずっと長い時間 一緒にいても癒されるところ好きですね。
ところでボクシング以外ではどんな男の子でしたか。
将来はプロでやっていこうと思っていたので、まったくと言っていいほど勉強はしていませんでした(笑)。
将来はボクシングで食べていこうと。
はい。高3の頃は、今所属している大橋ボクシングジムの先輩である、世界チャンピオンの八重樫東選手とスパーリングをしていく中でいい勝負が出来ていたので、自分も将来世界 チャンピオンになることが確信に変わっていきました。
高校時代とプロになってからで練習量に違いはありますか。
午前中に3時間、午後2時間とそれほど高校時代と比べて練習量は変わらないです。量よりは質を大切にしています。
上達するためには厳しい練習がつきものですが、キツイという気持ちよりボクシングが好きという気持ちが勝っていますか。
今は休むことがもったいないくらい練習が楽しいです。練習自体はキツイですけど、モチベーションが上がっていて、やればやるほど強くなっている実感があるので、好きという気持ちが勝っていますね。でも高校時代はボクシングは好きだけど、遊びたい気持ちの方が強かったです。
試合で勝つために工夫していることは。
毎試合ベストコンディションでリングに上がることを心が け、特にストレッチは長めに行い身体のケアを大切にしています。
ボクシングというと減量ですが。
減量中は特に焼肉が食べたくなりますね。スマホで美味しそうなお店を調べまくっています(笑)。
試合で勝ち続けている、自身の強味はなんですか。
強気な性格です。でも、前回の試合ではローブローをかなりもらい、常に冷静に戦うことが求められている中、熱くなってしまって、その試合では強気が悪い方向に作用してしまいました。
殴り合う競技であるにも関わらず冷静さが必要なんですね。
はい。常に冷静にセコンドの声を聞きながら戦い方を組み立てることが必要なんです。第三者であるセコンドが広い視野で、その日の相手の弱点など攻め方をアドバイスしてくれるので。
今号のテーマ「○○してごめんなさい。今年は必ずやります から!」ですが、今年こそ必ずやろうと思っていることは。
朝食を食べていなくてごめんなさい。今年は必ず食べます! 今までもずっと栄養士さんから言われていることなんですが、プロになってから3年間なかなか守れていなくて、朝食をとることでコンディションも良くなるし、減量もしやすくなるの で、ここで宣言し今年は必ず守ります!
今後の目標を教えて下さい。
目標は無いんです。目標を設定するとその目標が達成できた後燃え尽きてしまうと思うので、今は試合毎に強さを磨いていくことを積み重ねています。ただゴールとして35歳までは現役でボクサーを続けていくことを決めています。
最後に部活に励む中高生にメッセージをお願いいたします。
一言で言うなら、「悔いなく」です。僕自身当時を振り返ると、まだまだやれていたし全部やれていたら高校タイトルを全て取れていたと思うので、みなさんも悔いなく突っ走って下さい!
ありがとうございました。