YELL 部活応援プロジェクト [エール]

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2007年5月~2018年3月、日本を代表するトップアスリートのインタビューはこちら!

田中陽子

女子サッカー : ノジマステラ神奈川相模原

今回のアスリートインタビューは、アルガルヴェ・カップ2013のサッカー日本女子代表選手にも選出された、ノジマステラ神奈川相模原・田中陽子選手です。世界で戦うという目標のため、がむしゃらに楽しんでプレーするという強みを武器に、再びなでしこの切符を狙う覚悟とは。田中陽子選手の中高生時代のお話と、全国の中高生部員に向けてアツいメッセージをいただきました。

食堂でアルバイト★汗だくの女子高生

5歳のときにお母さんの勧めでサッカーをはじめたそうですが、当初はどんな気持ちでサッカーに取り組んでいたのですか。

当時から外で遊ぶのが好きで、中でもサッカーボールを蹴るのが大好きだったので、男の子しかいないサッカーチームで楽しく走り回っていました。

田中陽子

他に女の子はいなかったんですか?

はい。男の子だけのチームで、女の子は私一人でした。小さい頃は男子との一緒に着替えをしたりしていたのですが、高学年になると着替えやお風呂なども別になり、それを周りが気にするようになって、少しだけ面倒だなと思っていました(笑)。

田中陽子

その後、中学からは地元山口を離れ、全寮制の福島県のJFAアカデミー福島に進学されましたが、不安などはありましたか。

そこまで深く考えていなかったです(笑)。それよりも新しいところでサッカーができるんだ! という楽しみの方が大きく、朝起きてから掃除、朝食、学校、練習、夕食、勉強と、一日のタイムスケジュールも決まっていたので、規則正しい生活でした。

田中陽子

練習量や練習時間はかなり多めですか。

中学生は技術的な基礎練習が中心で、高校生になってから、週に2度、ランメニューが加わり、運動量的には増えましたが、練習時間は2時間と、どちらかというと少ないですね。

田中陽子

意外ですね。もっと練習時間、量とも多いと思っていました。

社会貢献ができる人材を育成する事が目標の学校なので、サッカーが上手なだけではダメということで、様々な経験をさせていただきました。マナーセミナー、英会話、ボイストレーニング、そしてコミュニケーションスキルなどの授業もありました。

田中陽子

おもしろいですね。

はい。ボイストレーニングのときにみんなで歌を発表したものがYoutubeに載っていたり、文化祭の出し物でダンスを踊ることがあって、もともと人前で歌ったり踊ったりすることが得意じゃなかったんですけど、友達と楽しく練習しているうちに気づいたら苦手じゃなくなっていました。
それ以外にも、近所の農家の田植えや稲刈りの手伝いをした後に、ドロドロになった体でご馳走を頂いたり(笑)、餅つきやアルバイトなど、たくさんの経験をしました。

田中陽子

アルバイトもしていたんですか。

高校生になると、アルバイトをやりなさいってアカデミーから言われるんです。夏休みだと、朝起きて6時から浜で300mを5セットと、階段ダッシュを走り、9時から13時まで食堂でランチタイムの忙しい時間に、汗だくになりながら皿洗いやホールをやって、15時から17時まで練習をして、さらに自主練をするという感じで、寝る時間も少なく感じる位きつかったです(笑)。

田中陽子

田植えや稲刈り、餅つき、食堂など、どれも美味しそうですね!

地域の人たちと一緒に食べるつきたてのお餅は最高で、私はきなこ派ですが、合間に食べる、あんこや、大根おろし、納豆は、どれも美味しかったです。それと、町にある木戸川で、産卵の時期に上ってきた鮭を獲って、サーモンやいくらをどんぶりで食べさせてもらったのが最高においしかったです。

田中陽子

そんな中、サッカーのどんなところが楽しくて続けていますか。

ボールに触れることだけでも好きなんですが、サッカーという競技は完璧なプレーや戦略が無いので、もっとここをこうしようって、色々なことが見えてきて、もっと上手くなりたいという気持ちで工夫できるところが好きで続けています。

田中陽子

当時から、卒業後もサッカーを続けていこうと。

アカデミーに入り、周囲から日本代表選手に選ばれると言われたり、各学年から日本代表に選ばれる選手もでてきて、私もサッカーでがんばっていきたいなと思うようになりました。そんな時に、日本代表に選んでいただいたこともあり、このチャンスを絶対活かそうと思って必死にサッカーを続けています。

田中陽子

中高生時代、一番嬉しかった思い出は。

中3のときにU-17の代表に飛び級で選ばれたことが一番嬉しかったです。でも、そのときは試合で相手選手の強い圧力の前に何もできなくて、ただただ悔しい思いをしただけだったので、次の大会に向けて猛練習をした思い出があります。

田中陽子

オフの時など、スポーツ以外ではどんな女の子でしたか。

オフの日はカラオケに行ったり映画をみたり、でも、どこも電車で30分の場所にしかないので、18時が帰寮時間だったこともありあまり遊べなかったです。なので、オフの日もグラウンドでサッカーをしたり、本を読んだりして過ごしていました。

田中陽子

勉強は好きでしたか。

あまり好きではなかったです(笑)。中でも数学が苦手で、どちらかというと文系ですね。

田中陽子

がむしゃらに楽しそうに

プロとしてサッカーを続けていこうと思ったきっかけは。

なでしこがワールドカップで優勝したことで、女子サッカーを取り巻く環境が良くなり、サッカーだけで生活していくことができるようになったので、大学ではなく社会人のチームでサッカーを続けようと、高校を卒業するときに決めました。

田中陽子

2012年U-20女子ワールドカップ日本開催では、2本のフリーキックを決めていますが、蹴るときはどんな気持ちなんですか。

沢山の応援がある中、試合中は頑張りながらもすごく楽しめていて、チームの雰囲気も最高で、それぞれがアイデアを出し合ってのフリーキックだったので、波にのっている感覚で、イケル! と思って蹴っていました(笑)。

田中陽子

トップ選手が多く集まるINAC神戸から、ノジマステラ神奈川相模原に移籍し、成長した事はありますか。

広い視野で自分に足りない部分がどこかを捉えられるようになった事と、その中で出てきた課題に対してしっかりと取り組めた事、そして、ハードな練習の中で何ができるのかとか、今日はこれを頑張ろうとか、向上心が変わったと思います。

田中陽子

午前中の仕事と午後からのサッカーとの両立の中で、キツイ練習とどう向き合っていますか。

今日だけを見てしまうと、「あー今日も走りだ・・・」とか思ってしまうので、次の試合のためとか、これからの自分の目標のためと思って、先を見据えながら取り組んでいます。

田中陽子

なぜそこまで頑張れるのでしょうか。

やっぱり自分の好きなことで一番になりたい、うまくなりたいという気持ちが強いです。そして、自分が活躍することで、家族やお世話になった福島の人たちにも喜んでもらえることが大きくて、自分のためにも、周りの人のためにも頑張りたいなって。
また、ノジマステラ神奈川相模原に移籍して、頑張りがそのまま反映される形で視野も広がり、自分の求めていることが沢山見えてきたので、貪欲な気持ちです(笑)。

田中陽子

トレーニングや栄養面など、試合で勝つために工夫していることはありますか。

サッカー選手として怪我をしない身体作りやケアを大切にしています。食べることも好きですね。運動量が多いので、朝からご飯にハンバーグとか生姜焼きなどを食べて、お昼はランメニューがあるなか、おにぎりを2つしか食べられないので、夜はまたガッツリご飯2杯、大盛りで食べます。でも、なかなか身体が大きくならなくて。

田中陽子

世界で活躍するための田中選手の強みはなんでしょうか。

自分が得意とするゴールに繋がるプレーや、サッカーをがむしゃらに楽しそうにやっているところが好きとファンの方が言ってくれるので、その部分に世界に挑戦したいと思います。

田中陽子

ところで、お気に入りの気分転換法などはありますか。

温泉や岩盤浴に行って、おいしいものを食べてが好きです。日帰り温泉の「湯快爽快」や、おふろの王様は、お風呂の種類も多くて大きいので、気分転換には最高です!

田中陽子

好きな男性のタイプは。

溝端淳平みたいなさわやかなイケメン! 一緒にいて気が合って楽しい人が好きです。

田中陽子

今後の目標と夢を教えて下さい。

なでしこジャパンに入って、ワールドカップやオリンピックで活躍できる選手になり、世界でもトップレベルの選手になることが目標です。

田中陽子

最後に部活に励む中高生にメッセージをお願いいたします。

中高生は心の状況や、難しいことが沢山あると思いますが、夢に向かって大好きなスポーツを全力で楽しんでください!

田中陽子

ありがとうございました。

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