クラブチームでサッカーを
吉田選手がサッカーをはじめたきっかけを教えて下さい。
2人の兄達がサッカーをしているところに混ぜてもらったのがキッカケといえばキッカケです。小学校2年のとき、地元長崎市でサッカーを始めて、小学校6年のときに名古屋グランパスのユースセレクションを受けたら合格してしまったので、愛知県に引っ越してきたんです。
中高生時代に活動していた、名古屋グランパス ジュニアユースでの練習はかなりハードでしたか。
最初の頃は、その練習内容に驚きましたね。今でも鮮明に覚えてます。初練習の日に、コーチが「リフティング500回からやろう!」って(笑)。
学校の部活と、クラブチームでの活動だと、クラスメイトとの関係性とか、多少変わる部分があるのでしょうか。
そうですね。グランパスの練習と学校を行き来していた生活だったので… 淡い青春の思い出がほとんど無くて…
ちなみに中高時代の吉田選手はどんな男の子でしたか?
背が高くて、長崎から出てきているという以外は、どこにでもいる普通の中高生でした。
勉強はどうでしたか。グランパスのクラブチームで活動していたとなると、ハードな練習と、勉強とを両立させるのはなかなか難しいと思うのですが。
そうですね。僕の中では頑張っていた方です(笑)!
その頃、将来の夢って決まっていましたか。やっぱりプロのサッカー選手になるのが夢だったんでしょうか。
はい。プロサッカー選手になるのが夢でした。グランパスのジュニアユースで活動させていただいていたので、かなり具体的にそう思っていましたね。
練習はかなりハードだとおっしゃっていましたが、サッカーを辞めたいと思ったことはありましたか。
今まで一度も辞めたいと思ったことはないです。
代表キャプテン吉田選手でも緊張する
ここからはロンドンオリンピック サッカー日本代表キャプテンとして、現在、様々な部活でがんばっている中高生にアドバイスをいただきたいのですが。まずは、キツい練習などから逃げずに上手に向き合っていけるコツなどがありましたら教えて下さい。
自分が好きで始めたことだからこそ、とにかく夢を持つことだと思います。そしてその夢をかなえるために必要な目標を1つ1つクリアしていくのがコツといえばコツですかね。
試合前の緊張とはどのように向き合っていますか。また緊張しない良い方法がありましたら教えてください。
今でも緊張しているので… 何かいい方法があったら逆に僕にも教えてください!
吉田選手でも緊張するんですね(笑)。それを聞けたら中高生は安心すると思います。ちなみに、吉田選手にとって、人生の中で一番のターニングポイントをあげるとしたら。
小6の時に、名古屋のセレクションを受けたことですね。当時は軽い力試しの気持ちで受けただけなんですけど、今思えばそこが僕の人生のすべてを変えたと思います。
ロンドンオリンピック
44年ぶりにべスト4に輝いたロンドンオリンピックでの事をお伺いしたいのですが、キャプテンとしてチームを牽引し、エジプト戦では素晴らしいゴールを決め日本に感動を与えて下さった吉田選手ですが、キャプテンとして、心がけていたことなどがありましたら教えてください。
A代表の時より、オーバーエイジ枠として選出されているので、自分がやらなくちゃいけない、結果を出さなくてはいけないという気持ち、意識は強かったですが、やることはそんなに大きく変える必要はないと思っていました。唯一あげるとしたら「戦う」気持ちの強さを、プレー中もオーバーアクションで表したことぐらいです。
ゴールを決めた時はどんな気持ちでしたか。
それまで、チャンスでなかなか決められていなかったのでホッとしました(笑)。
ロンドンオリンピックでの戦いの中で、印象深いエピソードと言えば、どんなことでしょうか。
中2日というハードなスケジュールだったので、試合して、移動して、練習したらまた試合… かなりスケジュールがきつかったですね。それに移動が… バスで6時間かけての転戦は大変でした(笑)。
ロンドンオリンピックを終えて、大会を通して今はどんな気持ちですか。
前回の北京オリンピックでのプレーが認められて、海外移籍が出来て、今回のロンドンオリンピックのプレーが、僕の夢だったプレミアリーグへの移籍を実現させてくれました。僕にとってオリンピックは夢の舞台ではありますが、夢を叶えてくれる舞台でもありました。
吉田麻也選手から中高生へ
吉田選手の今後の目標や夢を教えてください。
プレミアリーグに移籍出来たことで、僕の夢スケジュールがオンタイムで進んでいます。あとは、ここで結果を出すことでしかこれからの夢は叶えられないので正念場です!
最後に、全国で部活動をがんばっている中高生へメッセージをお願いいたします。
部活に没頭できるのも中学高校を通して6年間だけです。だからこそ諦めずに頑張ってほしいですね。そして、皆さんの夢がかなう事を祈っています。
ありがとうございました。