YELL 部活応援プロジェクト [エール]

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2007年5月~2018年3月、日本を代表するトップアスリートのインタビューはこちら!

立石 諒

競泳・平泳ぎ : ミキハウス

今回のアスリートインタビューは、ロンドンオリンピック・男子200m平泳ぎ 銅メダリスト、立石 諒選手です。2010年、競泳の日本選手権50m平泳ぎ、100m平泳ぎ、200m平泳ぎにて3冠を達成しポスト北島康介として注目を集めた。そんな立石選手に、自身の中高生時代のお話や、中高生へのメッセージなど、部活に入っていない中高生、部活をやろうか迷っている中高生、そして部活をやっている中高生読者に向けて、お話をうかがってきました!!

水泳の練習は一つも楽しくありません!

立石選手が水泳を始めたきっかけは。

4才の時に兄が始めたスイミングスクールについて行ったのがきっかけです。小っちゃいころって友だちと遊びで色々なスポーツをやったりするじゃないですか。でも気がついたら、水泳一筋って感じでした。

立石 諒

ロンドンオリンピックでは、男子200mで銅メダルに輝いた立石選手ですけど、始めたころから平泳ぎだったんですか。

そうですね。最初から平泳ぎでしたね。気がついたらというか。でも理由なく好きでしたね。

立石 諒

水泳のどんなところが楽しくて続けているんですか。

楽しくないですよ(笑)。毎日同じプールで、毎日同じ床底を見て、毎日同じクロックでタイムを見て、スポーツとして練習の中にまったく面白みの要素が無いので、その分、試合で勝った時の喜びはハンパないですね!

立石 諒

水泳ってストイックなスポーツですね(笑)。

ですね(笑)。僕はストイックじゃないんですけど。でもよく、好きだからやってますとか、楽しいからとかって聞くけど、練習なんて楽しい事一切ないですし、ただただ勝つためにやってる感じですね。

立石 諒

立石選手のように、水泳選手の多くが、中高生の頃、部活動ではなく、スイミングクラブに所属し活動しているそうですが、当時、嬉しかった思い出というと。

高2の時に高校記録(新記録)を出して、その次の年に日本代表に入ったことですね。水泳を始めてから一番の伸び盛りだったし、楽しくないはずの練習が楽しくて仕方なかった時期です。だから嬉しかったし、そこが今の僕にとっての分岐点だったと思います。

立石 諒

お話を伺う限り、練習は相当厳しかったと思いますが、高校当時、立石選手の練習量はどの位だったんですか。

日本代表選手も、練習量は人それぞれなんですけど、僕は誰よりも先にプールに入って、誰よりも後にプールを出ていました。例えば合宿とかで、全部で12回の練習があって、合計25万メートル泳ぐ。しかも、その内2万メートルがキックだけで・・・みたいな(笑)。ありえないです。

立石 諒

イケメンスイマーの立石選手の高校時代、部活以外では、どんな男子だったんですか。彼女とかいましたか(笑)?

ありがとうございます(笑)! でも部活というか水泳以外は、ホント何にもやってなかったです。人生の全てが水泳って感じで。朝学校に行って、放課後水泳して、帰って寝て、また次の日学校みたいな。だから彼女がほしいとかも興味無かったし、それよりも高校を卒して大学1年になる年にある北京オリンピックに出場することが全てで、高校3年間ただただ水泳でした。

立石 諒

当時の夢は北京オリンピック出場とのことですが、いつ頃から目指していたんですか。

中学3年生の時です。アテネオリンピックに出場して、100と200で金メダルを獲得した北島康介選手を見て、こんなスゴイ人がいるんだ。僕も出てみたいなって気持ちになったことを覚えています。

立石 諒

その北島康介選手という圧倒的な存在と、同じ種目で勝負するというのはどんな気持ちなんですか。

むしろ緊張しないですね。康介さんは圧倒的な存在なので、逆にプレッシャーもかからないし、レースを常に引っ張ってくれるので、僕は楽でした。

立石 諒

4年に1回しかない大会に向けて高校3年間をがんばるって、モチベーションの維持が大変だと思うんですが。

僕の場合は逆です。4年に1回しか無いし、北京に出るのが高校時代の一番の僕の夢だったので、モチベーションの浮き沈みなく、全てをかけて練習していました。

立石 諒

念願のロンドンオリンピックで銅メダル!

中学3年生の頃、オリンピックを目指すようになってから、どんな苦労がありましたか。また、どう克服しましたか。

中高生の頃は何にも苦労していないです。ただただ練習だけして、伸び悩んだことも無かったし、泳げば泳ぐほどタイムが速くなったので、つまらない練習の中でも、楽しかったです。

立石 諒

2010年、大学生の時、日本選手権で、50m平泳ぎ・100m平泳ぎ・200m平泳ぎで3冠を獲ってから、次の年の国際大会選考会で、2位、2位、4位という結果でしたが、その時も?

あの時は、スイミングクラブの移籍が自分に合わなかったりとか色々な原因が重なって、水泳を辞めようかなって一瞬思ったこともあったんですけど、周りの友人たちが支えてくれて、励ましたてくれたので、苦労したって感じではないです。

立石 諒

そういう友人の存在は大きいですね。逆に、「辞めちゃって一緒に遊ぼうぜ!」ってなったら、オリンピックで銅メダルは獲れてないかも知れないですよね。

確かに(笑)。恵まれていますね。苦しい時に前向きな相談ができる友人がいるっていうのは大きいです。

立石 諒

ちなみに、ロンドンオリンピックに出場が決まった時や、ロンドンオリンピックでの試合の時など、どんな心境でしたか。

気持ちの浮き沈みは無かったですね。なんとも無いというか、それは普段の日常とは違いますけど、いつもの試合と同じような感じで、” 試合だ、いくぞ!” って感じで。

立石 諒

ロンドンオリンピックなど、大きな試合に臨むうえで大切にしている事ってありますか。

何も無いですね。食べ物を気にするとかもないし、縁起をかつぐわけでもないし、その時その時で、自分が今やりたい事をやるようにしています。すみません。僕、サクセスストーリーとか無いんですよ・・・

立石 諒

天才タイプなんですね(笑)。

いえいえ、かなり努力してるんです(笑)。

立石 諒

立石 諒選手から中高生へ

ここからは中高生へのアドバイスを頂きたいのですが、水泳とか、部活を辞めたいと思っている子に、辞めないで踏みとどまれるコツを教えるとしたら。

やはり、友人がいるかいないかですね。中高生の頃って色々な友人が出来ると思うので、何でも言い合えて、何でも前向きに相談できる友人を作る事だと思います。

立石 諒

上手になる為には、厳しい練習がつきものですが、厳しい練習とうまくつきあうコツはありますか。

勝ちたいならやるしかないし、向き合うコツですか・・・どれだけ本気かって事だと思います。本気ならやるしかないし、本気じゃないんだったら辞めればいいし、本気になれる事を探した方がイイと思います。

立石 諒

実は今回の号は、「知之者不如好之者、好之者不如樂之者」という孔子の論語をテーマにしていまして、” 物事を理解する者は、物事を好んでいる人に及ばない。物事を好んでいる者は、物事を心から楽しんでいる人にはかなわない ” という事だったんですが、立石選手の場合、楽しいからというよりは、本気かどうかって事が大切なんですね。

自分が好きで始めて、やるぞ! って決めた目標に対して、どれだけ本気で向かえるかって事が重要だと思います。だから楽しむ事より、試合に出たら勝ち負けがつくじゃないですか。僕は試合に出る以上勝たないとダメだと思ってるんです。

立石 諒

すみません。変な質問なんですが、なぜ、そんなに勝ちたい気持ちが強いんですか。

単純に、自分がやろうと決めて取り組んだことで、人に勝ったら気持ちイイからです!

立石 諒

立石選手は緊張しないそうですが、何かコツみたいなものがあるんですか。

自信がつくまで練習することだと思います。

立石 諒

スゴイですね! ちなみに水泳以外では緊張する事ありますか?

水泳の試合はイイ緊張感があるので楽しいんですけど、こういうインタビューを受ける時とか、めっちゃ緊張します。特に人前に出る時とか、心臓がバクバクします(笑)。

立石 諒

立石選手の今後の目標とか夢って。

水泳は、オリンピックがある4年に一度しか注目されないスポーツなので、もっとみんなに見てもらえるように水泳の魅力を広めていきたいのと、水泳を楽しんでもらえる人を増やしていきたいです。

立石 諒

最後に部活に励む中高生にメッセージをお願いいたします。

どれだけマジになるかで、今取り組んでいる事の結果が左右されると思うので、日々全力で!!

立石 諒

ありがとうございました。

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